スラッグリロード用の薬莢の選定

2022年6月9日

リロード用 空薬莢

ようやく材料が揃ってきたので改めて薬莢の選定を行いました。

 

入手できるものをひたすら集める

大前提として手に入るものでなければなりません。
例えば有名所の Winchester AA の薬莢は私の行動範囲内ではなかなか手に入りませんでした。

どれが合うかはわからないので、いつもの射撃場で薬莢カゴを漁り、キレイそうなものを土嚢袋にしこたま詰めて持って帰りました。

これと以前から貯めていた薬莢を合わせるとそこそこな量のサンプルになりました。

〈2022年6月 追記〉
ある程度集まったので一覧にしました。

 

材質で選別

まずロールクリンプ出来るかを調べるために厚いものから試してみました。

その結果レミントンのスラッグ装弾薬莢( RXP RS )は樹脂部が厚すぎて無理ということがわかりました。

セリベロとAAについてはクリンプ部を切ったらオーバーショットカードが乗るかな~という感じです。

AA ロールクリンプ

ダイセルのレッドバードは逆に薄すぎて発射時の熱で変形していて使えませんでした。
口を修正してまで使う気はないです。

フェデラルの鉛サボット( POWER SHOCK )も口の縁が曲がって多少修正しないと使えませんでしたが、自分で撃っていた鉛スラッグ( トゥルーボール )はきれいに広がって問題なさそうでした。

ウィンチェスターの鉛サボットは口が窄まっていたりガス漏れで焦げたりとイマイチですが、普段使って貯まっているので候補には挙げます。

 

プライマーが合うものを探す

メーカーによってプライマーの付けやすさが変わるので合うものを探します。

「合わない」というのは付けても抜けるという意味で、圧着する分には薬莢の穴が小さいほどしっかり付きます。
合わないけどどうしても使いたいなら穴側に瞬間接着剤を塗って止めるという方法もあります。

持って帰ったものを MEC のリローダーのステーション1でプライマーを抜き、新しいプライマーを付けてみます。
この時は押し込む抵抗(≒抜けにくさ)が知りたかったのでリローダーを使わずに手で押し込めるかで判断しました。

その結果、フェデラル、レミントン、ウィンチェスター、ロットウェルの薬莢が適合しました。
GBとフィオッチは合ったり合わなかったりです。

 

クリンプテスト

あとはロールクリンプがキレイに出来るかです。
この工程でスタークリンプの薬莢は出来栄えが安定しないので全て候補から外れました。

ロールクリンプ 相性

フェデラルはたまに口が切れますがまあまあキレイで使えそうです。
ウィンチェスター(左)はちょっと毛羽立ちますが素直にクリンプ出来ます。
レミントンの銅サボット(左から2個め)はそこそこ良かったのですが廃盤になるそうなのでボツ。
D DUPLEKS系の薬莢(右の2個)は意外と仕上がりが良いです。

残りはブリネッキのフィオッチとロットウェル。

ブリネッキ ロールクリンプ

この2つは非常に良い出来です。
口の部分の変形も少なく修正無しでそのまま使えます。

樹脂部が透明なため横から中身も見えるので不良に気付けて、プライマーの付きもよく、クリンプの仕上がりが良いのでスラッグの薬莢はこのどちらかというとこまで確定しました。

さらにテストすると、フィオッチはロンデルが並くらいなのでリサイズしやすい反面、ロールクリンプする時に樹脂部が空回りする事があります。
ロットウェルはロンデルが長めなのでリサイズ時に多少力が入りますが樹脂部が空回りすることはありません。
薬莢の長さはロットウェルが標準で、フィオッチが少し短めです。
この違いはガスシールの挿入に関わり、短いとしづらくなります。

実際のところ「選ぶ」のではなく「どれをよく拾うか」です。
ある中でテストしていきます。

 

クリンプテスト

手持ちの空薬莢が12個しか無いので腔圧テスト用にまず数発作ってみます。
弾頭はフェデラル トロフィーカッパーの銅弾頭です。

トロフィーカッパー 弾頭

ガスシール(というかワッズ?)は在庫切れで買えなかったのでBPIの適当なガスシールを使います。

ウィンチェスターの雷管を付け、火薬量は適当に35グレインから40グレインまで1グレイン刻みで入れていきます。

リロードデータでは37グレインが適正でしたが、プライマーがフィオッチからウィンチェスターに変わって初速と腔圧が上がるので控えめからスタートすることにしました。

サボット リローディング

完成品はこの通り美しい仕上がり。
射撃場で撃ってみてプライマーを見て最大量を見極めます。

最大量がわかればそこから下げていきながら最適な量を探る予定です。

〈2022年6月 追記〉
私の環境では36~37グレインで薬莢の抜けにくさを感じたのでこの辺りが最大量と判断しました。
38~40グレインは撃たずに分解です。

そこから0.5グレインピッチで3発ずつ作って探ることにしました。

 

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