猟であれ駆除であれ、罠を使う場合は必ず「止め刺し」が必要になります。
銃や槍の他に電気を使う方法も普及してきており、作ってみることにしました。
今回は電気槍用の電源を作る。
材料
・カーバッテリー
・バッテリーターミナル
・シガーソケット(メス)
・ACインバーター
・電圧計(必要なら)
・丸端子
あとは出来上がったものを入れる工具ケースが必要になります。
出来上がらないとサイズがわからないのでまずは中身だけ作ってしまいます。
材料はほとんどAmazonで買いました。
バッテリー
軽トラ用でいいです。
容量を求めるなら普通車用でもいいですが、その分重くなります。
軽トラや乗用車のバッテリーを交換したならそれを転用することも可能です。
バッテリーターミナル
バッテリーの電極はただの鉛の棒なのでターミナルという金具を付けなければなりません。
バッテリーのサイズごとにバッテリーターミナルのサイズも異なるので00B00LならBのターミナルを使えばいいです。
シガーソケット
バッテリーとACインバーターを直でつなぐよりもシガーソケットを介したほうが利口です。
シガープラグには大抵ヒューズが入っていて安全で、故障しても抜いて交換するだけでまた使えます。
いざとなればスマートフォンの充電にも使えるなどメリットが多いです。
ACインバーター
DC12Vを直接つないでもあまり効きません。
電圧が高いほうが効果が高いので家庭用と同じAC100Vが広く用いられています。
インバーター(コンバーター)選びで重要になってくるのは最大出力と定格出力です。
上のセルスター製のは最大出力150W、定格出力120Wでこの辺りが丁度いいです。
出力が低いと効果が弱く、ムダに高いとバッテリーが持ちません。
今までに数種類使いましたがこれだけはトラブルなく安定して使えています。
電圧計
カーバッテリーは電池残量が見えません。
テスターをつない見ても良いが面倒なので安いモジュールを付けると良いです。
ボタンを押すだけで電圧や残量がバックライト付きで表示されるスグレモノです。
端子
銅線をターミナルのネジに直接付けるよりも端子を使ったほうが良いです。
中途半端につなぐと電流のボトルネックになったり、曲げを繰り返して切れて危ないからです。
ギボシ端子などと同じ圧着工具(1500円くらい)で付けられるので、車の無線やライトの取付をしたことがあれば持っているはずです。
もしR端子用の圧着工具(5000円くらい)を持っているならR端子でも良いです。
組み立て
今回使用するバッテリーは前記の「パナソニック N-40B19L」です。
このバッテリーは今乗っている軽トラのバッテリーと互換性があり、失敗してもそちらで使えるのでこれにしました。
軽トラ用のバッテリーでもそこそこ重いです。
軽さを求めるならバイク用でも良いのですが、バイク用を転用する先もないし、こまめな充電が面倒なのでこれでいいです。
まずはバッテリーにターミナルを付けます。
BサイズのバッテリーなのでバッテリーターミナルもBサイズ用を使います。
大きいほうが+、小さい方が-です。
どちらかにしか使えないので間違うことはないです。
金具が外側にはみ出すと漏電する危険があるので突起部を内側に向けて固定します。
固定の際に工具が反対側の端子に当たらないように注意します。
次にシガーソケットを付けます。
今回買ったのはクリップ付きですが、クリップの付き方で電気の流れが悪くなったり接触面が熱くなることがあるので端子接続にします。
何かに使えるようにクリップを壊さず切り取りました。
1本槍のアースで使っても良いかもしれませんね。
被覆を少し剥いたら圧着工具で端子を圧着します。
バッテリーターミナルのネジに合えばマルでもクワでも良いです。
端子カバーを切らしていたので後日付け直しました。
ターミナルがむき出しなので安全性は同じですが、端子カバーを付けたほうが断線しづらくなります。
片方つないだ状態。
もう片方も同様につなぎます。
ついでに電圧計モジュールもつないでおきます。
コネクターを挿してつなぐだけの超簡単接続です。
電圧系本体は両面テープで真ん中に貼り付けることにしました。
当初の考えではバッテリーケースに穴を開けて埋め込もうと思っていたのですが、軽トラの荷台に積みっぱなしにすると防水性が保てないかもしれないので見送りました。
ボタンを押すと電圧やバッテリー残量が表示されます。
非常にイケています。
インバーターをつなぐと全体像がわかったので、これがすべて収まる箱を探すことにしました。
インバーターのスイッチを入れると電源ランプが光ります。
本体にスイッチはあるが普段はシガーソケットを抜いておくと切り忘れて過放電になることを防げます。
スイッチの役割は「直ちに電源を切りたい」という時に使うものです。
槍本体は家庭用のコンセントで接続することになります。
抜き差ししやすいので便利な構成です。
ここまでで「持ち運び可能で120Wまで使える電源」が出来上がりました。
私は電気槍だけでなく、チェーンソー研ぎ機や屋外用のスピーカーなどでも活用しています。
非常用に1つあっても面白いかもしれません。