散弾銃のチョークとは?種類と交換方法

2020年12月29日

散弾銃のチョーク

散弾銃を語る上でチョークは必ず登場する。
持つ前は全く意味がわかっていなかったが今は目的に応じて使い分けれるようになった。

チョークとは?

チョークと聞くと必ず黒板に書くための白いアレが浮かぶだろうが、散弾銃では「絞り」のことを指す。
カメラでも「絞り」が出てくるが意味は同じだ。
一眼ユーザーなら「シリンダーが開放、フルチョークがF/22」だと言うとわかりやすいかもしれない。

散弾銃のチョーク(絞り)とは簡単に言うと「先に向かって狭くなっていく加工」だ。
下のイラストを見ていただきたい。

散弾銃のチョークの種類

これは一般的なチョークの断面図だ。
下が薬室側で、上が銃口側である。

インプシリンダーは少し絞られており、パターンの改善が期待できる。
日本では改良平筒とも呼ばれている。

それ以降はモデ、インプモデ、フル、ターキーなど、順番に狭くなっていく。
狭くなっていくほど弾の広がりが抑えられ、離れてもある程度まとまった範囲になる。

散弾は広がりすぎると効かなくなるので、それを改善するためのパーツだと考えるといいだろう。

銃を買うと大抵インプシリンダーと他に数本付いてくる。
私が使っている「Browning MAXUS」はインプシリンダー、モデ、インプモデという何とも中途半端な構成だ。

 

チョークの種類

一般的なチョークは7種類くらいある。
絞りの段階別では6段階に分けられており、メーカーによってはインプに加えてライトやエクストラなどの10~11段階のラインナップがある。

種類やパターンをまとめると次の表のようになる。
パターンは理屈上のものなので実際は重力や空気抵抗によって形が変わっていく。

チョークの効果(広がり方)

シリンダー

CYLINDER、CYLなどと表記されている。

シリンダーは「筒」という意味で日本では平筒とも呼ばれている。
薬室に入る弾なら全部撃てるが、散弾の場合は弾の広がり方が偏ることがある。

スラッグ銃身というのがこれにあたる。
散弾を撃つのには適さないが、近距離ならバックショットを使える。

 

スキート

SKEETと表記されている。

シリンダーよりも少しだけ絞られている。
絞りの度合いはシリンダーとインプシリンダーの間くらいだ。

SKEET 2という名前でインプシリンダーとモデの間くらいチョークも存在する。
メーカーによってはライトモデだったりするのでここでは割愛する。

スキート競技用のチョークであり、近距離でのパターンの良さを狙った設計になっている。

たまに「ラッパ型で先に行くほど広くなる」と言う人がいるが全くのデタラメだ。
根拠として現行品でそのような銃は存在しない。
>>測定データ

このチョークはインプシリンダーと同様に散弾でもスラッグ弾でも使える。
私が買った銃にはインプシリンダーより広いチョークが付いていなかったので、シリンダーの代わりにこちらを買った。

 

インプシリンダー

Improved Cylinder、IMP.CYL 、1/4 などと表記されている。

少し絞られており、パターンの改善が期待できる。
日本では改良平筒とも呼ばれている。

スラッグ弾を撃っても問題ない。
ただし、その根拠は「インプシリンダーでスラッグ弾が撃てるように銃が作られている」というものなので、スラッグ弾の中でもタイトで重いブリネッキは銃が古かったり競技用の軽量化された薄い銃身では何らかの影響が出る可能性がある。

近距離はバラ玉、さらにスラッグ弾で中~遠距離も狙える万能チョークだと言える。
鹿や猪などの大物猟では最も使用頻度が高く、1発目はスラッグ、2・3発目はバックショットという使い方も多いため、両方撃てるインプシリンダーだけで間に合うし丁度いいのだ。

インプシリンダーでも鳥や皿にだいたい当たる。
チョークを変え忘れてアメリカントラップを撃ったときは20枚割れた。

銃を買ってからインプシリンダーをずっと付けっぱなしにしているケースも多い。

 

モデ

Modified 、MOD 、2/4 などと表記されている。
古い銃の説明文では半絞りとも書いてある。

近距離から中距離に向いているがそのような状況は少ない。
チョークの中では一番地味な存在で、正直使い所に迷う。
迷うくらいなら無い方がいい。

 

インプモデ

Improved Modified 、IMP.MOD 、3/4 などと表記されている。

トラップ銃の1発目として一般的な絞りであり、1発しか打てないアメリカントラップ用にこの絞りで固定された単発銃もある。
中距離~遠距離で使いやすく、鳥撃ちでもよく使われている。

私の場合は自動銃でトラップ射撃をするときはこちらを使っている。

 

フル

FULL 、F などと表記されている。
日本語で言うところの全絞りだ。

トラップ銃の2発目はこの絞りで、遠距離を撃つのに適している。
飛び立ったカモは旋回しながらどんどん高度を上げていくが、これなら真上に来た時を狙って落とすことも出来る。

少数派だが粒数の多い(25 - 27粒)バックショットで鹿の頭を狙う人もいる。
手堅い密度の弾幕になり肉への影響も少ないようだ。
6.35mmの空気銃でも鹿の止め打ちが出来ることもあり理にはかなっている。

ただし、フルチョークでスラッグ弾を撃つのは危険だ。
射撃場にて上下2連銃でスラッグ弾を撃って上の銃身(フルチョークの方)が破裂し、先台を持っている左手に重症を負ったという大事故も比較的最近起こっている。
軽量化のため強度が高いとは言えない上下2連、タイトで重量なブリネッキ、そしてフルチョークという最悪の組み合わせだったようだ。

 

ライフルド チョーク

チョークの中には絞ることを目的としていないものもある。
それが「ライフルド チョーク」だ。

これは弾に回転を加えることを目的としており、普通の散弾銃でサボット弾が撃てるようになるというものだ。
もちろん写真の通りスラッグ弾も撃てるが、散弾はまともに撃てない。

一時は購入を検討したが、銃にしっかりとしたマウントレールが付かないのでやめた。

銃が複数持てない地域では需要があるかもしれない。
精度はハーフライフルの方が高い。

 

交換方法

銃口を斜めから覗くとチョークが見える。
回すために十字の方向に溝が切られており、小さな切れ込みは種類の判別のために切られている。

散弾銃のチョーク交換

このチョークを回すために専用のチョークレンチが付属されている。
12G、20GAの表示は12番と20番で使えるということだ。

チョークレンチ

銃口に差し込むとチョークの溝と合致し、回すことが出来る。
付けっぱなしで使い続けた中古銃は固着していることがあるが、たいていは手で回る固さだ。

散弾銃のチョークの外し方

ある程度回すと手で回せるようになる。
スポーティングの上下2連などは手で回せるように出っ張っていることもある。

ショットガンのチョークを外す

このチョークは「インベクター プラス」という規格で、他にも種類がある。
同じブローニングでも「インベクター」というチョークは別なので使えない。

ネジが切られている位置やピッチが違ったり、銃身とのかみ合わせが悪いと危険なので必ず合ったものを使わなければならない。

ショットガンのチョーク

付けるときは同様に最初は手で回し、ギリギリまで工具を使わないのが無難だ。
ゴミが詰まっていなければかなり奥の方まで回せる。

チョーク交換

チョークをしっかり締めて交換は完了だ。

まれに緩んでくることがあるので定期的にチェックするようにしたい。
緩んだまま使うと銃身とチョークの間にワッズが噛み込み、詰まって大事故になるからだ。

 

迷ったらコレ

最初の内はチョーク選びはよりも銃の安全な取り扱いや、山の歩き方を習得するべきなので、チョークにはそこまでこだわらなくていい。

・鹿や猪 → インプシリンダー
・鳥撃ち → インプモデ
・トラップ射撃 → インプモデ
・スキート射撃 → スキート
・ランニング → シリンダー 又は インプシリンダー

上記のような”一般的なチョーク”を付けておいて、なにか考えが浮かんだら変えてみるくらいでもいいだろう。

 

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