一般的な照準器を大きく分けると、アイアンサイト、ドットサイト、スコープに分類できます。
今回はドットサイトの活用方法を検討するために実銃対応でありながら安価な本機を買ってみました。
ドットサイトの仕組み
ドットサイトはその名の通り、点が表示されるだけのシンプルなものです。
色は赤が多いです。
この点はLEDの光を本体の内側からレンズの内側に反射させ、前方の風景と合成させたように見えます。
LEDの光のほうが外からの光よりも明るいから見えるのです。
原理としては夜に窓ガラスを見ると自分が映るが昼は外が見えるのと同じです。
もし部屋の中から明るいライトを向けたら昼間でもガラスに反射して見えます。
ドットサイトの場合はレンズがやや球面になっているので見る位置が多少ずれても同じ位置に点が表示されるので、窓ガラスの反射とは少々異なります。
ベクターオプティクス Frenzy
今回購入したのはVECTOR OPTICS(ベクターオプティクス)のFrenzy(フレンズィー)というモデルです。
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VECTOR OPTICSの包装や付属品はしっかりしている方です。
輸出で当たったり落としたりは当たり前なのでその点も配慮されています。
主役だけ取り出すとこうなります。
上のレンチはゼロイン用、下のレンチは取り付けと分解用です。
まずは電池を入れます。
空輸されてくるものの多くはリチウム電池を抜かなければならないので普通は付属されていません。
マウント部と本体が分離できるので銃に付けたままでも取れますが、取り扱いの都合上外したほうが安全です。
パッキンが入っているので水は入りにくいです。
このあたりはドクターサイトと大した差はないです。
電池はCR2032というボタン電池です。
ダイソーで2つ100円、ダイソーPBなら3つ100円なので、電池代は気にしなくていいです。
厚さ違いでCR2016というのもあるがこちらも使えなくはないです。
ただし、薄い分電池の容量が小さいのであまりメリットはないです。
本体裏に置くように取り付け、ベースを乗せるとズレません。
銃に付けたままだと少々作業しづらいです。
ネジをしっかり締めて完成です。
交換まで触ることはないでしょう。
気になる電池寿命は≦3000時間となっています。
これは最小輝度の状態でなので最高輝度なら150時間くらいらしいです。
このモデルの良いところは側面のスイッチで輝度を調節できるところです。
ドクターサイトのように自動調整するモデルもあるが私はこちらのほうが好きです。
▲を数回押すと順番に明るくなって点が表示されます。
▼を押すと1段暗くなります。
▼を連打すると最小輝度(夜しか見えない)になり、4時間でパワーオフになります。
カバーの磁石で消灯するドクターサイトと違い、キャップを無くしても大丈夫です。
取り付け
銃につけると撮影しづらくなるのでマウントアダプターに載せてみました。
コンパクトで邪魔にならず、レンズもルビーコーティングされていて目立ちにくいです。
高さはマウント上部から3cmです。
点の位置は2.25cmくらい。
強度・性能
30-06ライフル実包と12ゲージショットガン実包での衝撃テストをクリアしているのでズレの心配はないです。
また防水性能はPX6級なので雨でも全く問題ないです。
※PX6級=強力な噴流水に対して保護されている
本体はアルミ合金製なので丈夫です。
拳銃のスライドにも載るようなサイトなのでそのあたりは心配しなくて良さそうです。
見え方
倍率はないので視界は広いです。
フレームは強度を出しつつ見やすさにも配慮されています。
ドットの大きさは3MOA。
90mくらい先で7.5cmくらいの円が表示される計算になります。
これは100m以内(特に30-60m)を狙うのに丁度いい大きさで、散弾銃でもライフル銃でもどちらでも使えます。
適正輝度で精密に狙うこともできるし、ちょっと明るめにすれば近くで動く標的でも見失いにくいです。
私はこれを空気銃に使うことも検討しています。
それくらい使い勝手が良いです。
ドットの見え加減は並くらいです。
3倍出せばVOLTEX OPTICSの良いサイトが買えるがとりあえず使う分にはこれで良いです。
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総評すると「射撃場でゼロインしてすぐ使える丈夫でコスパの良いドットサイト」です。