解体ナイフを作る

皮はぎ改め山サバキ

今年の猟の振り返りということで刃物を整理していました。

今使ってる刃物がだいたい7本あって片刃の刃物はナガサとこの2本。

(実際には8:2の偏心で皮に入りすぎない丁度いいくらいなんじゃないかと思っています。)

岐阜県の十三秀刃物が作ったこの2本

上が関東サバキ、下が曲りサバキという形です。

実は買った店ではサバキと皮はぎとなってたのですっかりその気で3年間使っていました。

(しばらく旧名称で)

鹿の皮はぎに使いづらくて皮はぎは使わなかったのですが、サバキは切り分けに重宝していました。

猪ではどちらも長すぎて小型の左手用の皮はぎ包丁を右手て使った場合が一番使いやすかったです。

両方とも切れ味は素晴らしく、ちょっとかすっただけで手袋ごと皮膚が切れてしまうほどでした。

(ここから正式名称)

先日の熊の解体で試したのですが、冷やしてから解体する場合は関東サバキの方が使いやすかったです。

直刀だと皮との当りがどうかなと思っていたのですが線上にちまちま剥いていくのでそこまで影響はありませんでした。

なんなら現在の15cmよりももっと短くても良いかなという印象。

手で包むような持ち方が疲れにくいかなとも思っています。

 

そんな事があって刃物探しをして初めてメーカーのホームページを見た次第です。

曲りサバキだったんですね〜

どうりで皮が剥ぎにくいハズだ…。

関西サバキの方が使いやすそうだったので年末に問い合わせると在庫有りで年明けに注文可能との事でした。

獲れたての体温が残るくらいならまた違うはずですがイノシシの例でいくと長すぎると手が疲れます。

じゃあ私の環境の都合で活用できていない「皮はぎ」で思った形を作ってしまおうというのが今回の試み。

素晴らしい切れ味を損なうことなく加工するという難題に挑戦してみました。

まずはあったらいいなと思う形に線を引きます。

関西サバキを短くしたみたいな形で、山に持って行くこともできるようなコンパクトさで、手を切らないように人差し指の位置に凹みも作ろうかなと。

焼きが入るとダメなので刃に遠いラインからサンダーで切っていきます。

1回当てたらバケツに入れた水で冷やすということをしながらちまちま削りました。

気温が低い時期が良いのかもしれないですね。(外気温7℃)

はい、もう後戻り出来ない。

切っ先の色が僅かに変わってるので焼きが入ってるようです。

ここからはベルトサンダーで削りました。

こちらも水で冷やしながらちまちまと。

水でベルトがふやけてドリフトしてます 笑

背の直線を出したら切っ先を仕上げていく作業。

尖り具合は使いながら様子見とします。

 

完成したのがこちら

曲りサバキ改め、山サバキ

皮はぎ改め山サバキ

勝手に加工してしまっていて作者に怒られそうなので銘は消した方が良いんでしょうかね…。

焼きも傷も入らずキレイに加工できた気がします。

素晴らしい切れ味も健在です!

 

鹿の解体には経験上、確実に使えます。

イノシシも行けそうな気がします。

本命のクマはぜひ試してみたい所ですが次に獲れるのはいつになるやら。

続く

 

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