野生獣の解体技術講習会に行く(座学編)

2019年11月20日

解体技術講習会

猟師になる壁の1つとして解体が挙げられる。
かつては家庭でも一般的なことだったが現在は「誰かが解体した肉」を買うだけ、それどころか調理済みの肉の方が多くなってきており、動物だったことを忘れがちかもしれない。

そんな解体方法も見て学ぶのが良いかと思い、県が主催する講習に参加してみた。

野生獣の解体技術講習会

ジビエ利活用の推進のため、獣害対策で捕獲された野生獣を食肉利用するための正しい知識と解体技術の習得・向上を目的とした講習会が滋賀県の主催で行われた。

背景としては、日頃から捕獲されている鹿や猪はほとんどが「駆除」を目的として捕獲されており、食肉としての活用は数%にとどまる。
これでは良くないということでまずは活用できる人を増やそうという趣旨でこのような講習会が企画されたのだ。

全2回で、座学編と実技編が1日づつある。
実技編は座学を受けている人や関係者向けだと言うことなので座学から受けることにした。

解体技術講習会

食肉利用できる動物の状態や加工までの流れや、異常箇所の確認方法など、具体的な内容としては食品衛生に重点が置かれていた。
販売・流通させるためには加工施設が必要になるため、それらの要件や具体例など、これからやっていこうという人にはかなり参考になりそうな内容だった。

私の場合は最初からしっかりした方法を見ておきたいという趣旨で参加したのだが、食肉利用するためにどうすればいいかという基礎知識は身についた。

というのも知る限りのその辺の猟師に衛生という概念はほとんど無く、大丈夫だったという経験で成り立っている面があるのだ。

腹部に着弾していようと、犬が噛んでいようとお構いなしだ。
皮を剥いだナイフや手袋を使いまわしたり、内臓を抜いてから川に漬けたり、そもそも解体場所が不衛生だったりと問題が多い。

鹿の解体

こんなのに慣れてしまってから販売へ移るといずれ必ず食中毒が出る。
日本は食品の安全にはうるさいので今後の信用問題、さらにはジビエ全体の印象も悪くしてしまうだろう。

ジビエ利用が進まない背景には、こうした食品を扱うのに向いていない意識の低さも一因にある。

仲間内であれ、「不潔なやつは来るな、触るな、売るな」で何とか安全は守られるのである。
不適合な原料を持ち込まない、不衛生な人は加工場に入れない。
差別ではなくごく当たり前の品質管理だ。

こんな事を言うと「潔癖症では?」と言われるようだが、食品衛生の現場では当たり前の手前くらいだろう。

今後食肉利用をするのかと言われればわからないが、食べもしないのに殺すのはどうかとも思う。
そんなことを考えていると1日目が終わった。

 

-里山
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