猟銃を手にしてからは何度も構えたりして頬付の練習をするのは義務とも言えることなのでストイックに取り組んでいました。
しかしどうも体勢が窮屈な気がしたので付属のアダプターで銃床を伸ばすことにしました。
していい事とだめな事
大前提として猟銃の同一性を損なうような改造は禁止されています。
ただし、光学サイトの取り付けやパッドの継ぎ足し等の容易で可逆的なものであれば問題ないようです。
例として替え銃身は銃身長も全長も変わりますが勝手に付け替えできます。
銃床の場合は木の部分の長さが許可証に記載されているので、木の部分を切ったりしなければ大丈夫です。
なぜ木の部分で測っているかというと、パッドは消耗品であり、使っている内に摩耗したり、潰れて長さが変わったり、銃によってはネジで調節できるため、長さを一定に保つことが出来ないためです。
パッドの材質によってはロッカーに1年置くだけで潰れて戻らなくなります。
ちなみに、もし銃床を短く切りたいなら銃砲店に相談しましょう。
勝手に切ると違反になります。
プルレングスとは
引き金からパッドの末端までの距離をプル(PULL)レングスといいます。
パッドを延長することでこの距離を変えることが出来ます。
よくある目安として肘(ひじ)の内側にストックの末端を当て、引き金に指をかけれる位置が良いとされています。
ただし、いろいろ調べているとそれよりも少し長いくらいが良い場合もあるようです。
必ずしも「撃ちやすい=よく当たる」とはならないらしいです。
体に合っていない銃は事故や怪我の元となるため調整をするべきです。
試し撃ちができない日本においては買ってからの調節がどうしても必要になります。
古い人々の間では「銃に体を合わす」ように言われていますが、そんなことをしているといずれは体がついていかなくなるはずです。
銃を安全に使用できるように手入れし調整するのは使用者の義務です。
調整してみる
私の場合は使い込んだわけでもなく、ただ単に窮屈だったので試してみたいという気持ちからの調整です。
なので合わなければ戻せなければなりません。
なので今回は付属の調節用ピースで調整します。
購入した段階で2種類のリコイルパッドスペーサーが入っているので3段階の調節が可能です。
手順としてまずはじめに銃身を外します。
法解釈にもよりますが発射可能な状態で分解すると違法になる可能性があるためです。
安全上やっておくべきだし、長いままよりはコンパクトにした方が扱いやすいというのもあります。
パッド交換と手順は同じで、ドライバーで2本のネジを回すとパッドが取れます。
柔らかいパッドはネジを回すとネジが生えるように出てきます。
パッドを外した状態
銃床を取り外すときは更に奥のナットを回すことになります。
付属のパッドスペーサーを仮付けしてみたところ2つとも使うといい感じだったのでこれで止めます。
ネジが足らなくなるので付属の長いネジを使います。
使用中にぐらつくと危ないのでしっかり固定します。
この時、パッドスペーサーの順番はどちらでもいいので見栄えが良い方にしました。
出来上がりはこんな感じです。
プルレングスを19mm程度伸ばすことが出来ました。
19mm程度の違いですが、非常に構えやすくなりました。
ちなみに競技射撃の世界では2mmの違いでさえ大きいらしいです。
プルはこれで問題なさそうです。
しかし少しリブが低く、狙う時に顔を傾けたくなってしまいます。
一箇所済むとその次に気になってくる場所が出てくるものです。
次はベント(傾き)を下げる調整をしてみようかな。